北陸工芸の祭典 GO FOR KOGEI 2023 の開催

豊かな自然や歴史が育む文化を受け継いできた北陸を舞台に、広域的なアートエリアの形成を目指し、工芸の魅力を国内外に発信するGO FOR KOGEI 2023の開催が決定しました。本年のGO FOR KOGEI は、9月15日(金)から10月29日(日)の45日間、富山市の中心部から富山湾まで約5 kmに渡る富岩運河沿いにある3つのエリア(環水公園エリア、中島閘門エリア、岩瀬エリア)にて開催します。展覧会タイトルは、物質的想像力と物語の縁起―マテリアル、データ、ファンタジー。
ティザーサイトにて出展作家が公開され、ArtStickersのサイトにて前売りチケットの発売が開始しました。皆さまのご来場をお待ちしております。

物質的想像力と物語の縁起―マテリアル、データ、ファンタジー

展覧会タイトルの「物質的想像力」とは、フランスの科学哲学者、ガストン・バシュラール(1884-1962)の著書『水と夢:物質的想像力試論』の中で物質(マテリアル)を詩学的な視点から論じる際に使われた用語です。人間の心理や文化における水の象徴的な意味を探求する哲学書である本著の中で、バシュラールは主観的認識から幻想性や独創性を取り上げ、多くの人々が深層で共有するイメージの問題として、物質をきっかけにする想像力について論じています。この「物質的想像力」という言葉をもとに、詩学としての芸術について、あるいは個の表現について考察していきます。
こういった視点が作品上で成り立つためには、作者の生の反映として作品を捉え、またその制作を個々の物語を紡ぐ行為として捉えていく必要があります。タイトルにある「縁起」とは、作者のそのような行為であり、それを突き動かす「何か」です。それはまったく個人的であると同時に世界的でもある、名状し難い「何ものか」なのです。
本展は、富山市の中心部から富山湾まで約5kmに渡る富岩運河沿いにある3つのエリアを船で辿りながら鑑賞します。環水公園や美術館、中島閘門、伝統的な街並みなどで工芸、現代アート、アール・ブリュットを跨ぐアーティスト26名を紹介します。
水は多くの文化で生命、清浄さ、創造性、変容、無意識などの象徴として認識されています。「物質的想像力」と「水」という概念を頼りに作品を訪ね、内面と目前の外界と関わり、空想と現実の空間が象徴するさまざまな意味を感知する—この展覧会がそのための夢見る世界への扉となるでしょう。

開催概要
会期|2023年9月15日(金)–10月29日(日)
時間|10:00-16:30(入場16:00まで)
会場|富山県富山市 富岩運河沿い(環水公園エリア、中島閘門エリア、岩瀬エリア)
休場日|樂翠亭美術館(水曜)、富山県美術館(水曜、9月19日)、KOBO Brew Pub(火曜)
ほか会期中無休

チケット(ガイドブック付き)|一般 2,500円(前売り券 2,000円)高校生 1,500円 (前売り券 1,000円)
オンライン購入| https://artsticker.app/events/2447
会場購入| 樂翠亭美術館(水曜休)、電タク、桝田酒造店 満寿泉 *会期中のみ
WEBサイト|https://goforkogei.com/