About

趣都金澤とは

趣都金澤宣言

2007年4月、「趣都金澤」設立記念フォーラムにおいて、
理念と活動指針を示す「趣都金澤宣言」を発表しました。

《宣言文》

我々は 自然を慈しみ 文化を基盤とした
世界に冠たる 趣に満ちた都市の創造を 目指さんとする


土の中から一斉に芽吹くみどり 風に吹かれて散る桜の音

打ち水のあとの心地よい匂い ひぐらしの声と聞こえてくる鐘の音

真っ青な空に筆を走らせたような雲 台地の斜面を彩る紅葉

静寂を切り裂く鰤起こしの雷鳴

格子戸をくぐり出れば雪がしんしんと降り積もる道

日本の中央に位置し 遠く白山の山並みを臨み

波高く深く碧い日本海の荒波は長き海岸線を形成する

清らかな水に恵まれ 入り組んだ路地を用水が巡り 空から謡が降ってくる

ふたつの川が流れるまち 私たちのまちを金澤という

自然と人とがせめぎあいながらも 長い年月をかけて到達した 歴史の重層は

いつかしら 人々の暮らしの中に文化的な素養を沁み込ませ

楚々とした佇まいの中に 武骨な凛然さを残すまちを築いてきた

そして今なお それは進化の途中である

我々はその積層を守り紡ぎ 新たな価値を付加創造し

あるいは現代のリズムにそれを置き換える

地域の独自性のみに固執することなく ひらかれた世界の多様性を認め合い

常に新しいみずみずしさを創りだす都市の生命力を尊重する

趣に満ちた都市の創造のためには

時には利便性や効率性を重視する流れに抗い

良質な文化の土壌の上に成り立つ

都市の魅力と活力を基盤とした 足腰の強い地域経済の発展を願望する

生をうけ 育まれた地域を愛し 利他の心にふれ 人格を形成し

責任と誇りを持った世代が連綿と受け継がれていくことを大切に思う

いつかしら忘れ去られた 美しき日本の風景が今もなお色濃く残るまち

私たちはこのまちの住人である 清らかな水が人々を潤わせるように

我々はあふれんばかりの香り高き文化を都市の品格とし

子々孫々まで繁栄の時代を創るために 活動することをここに誓う