Activities

活動内容

「趣都金澤」は、思考することと実践することのバランスを重視し、
委員会制で多様な事業と議論を並行して進めています。

金沢まち・ひと会議

金沢の真正な価値を掘り起こし、世界の中で評価される新しい都市文化を金沢から発信することを目的に、さまざまな情報発信・コミュニティ形成・事業提案を行います。「工芸建築」展、「金沢まち・ひとサロン」、「リベラル・アーツ塾」の開催や、まちづくり提言「世界趣都 金沢2030」策定なども行なっています。

議長:佐無田光
副議長:西村松逸・吉村寿博
担当理事:内田奈芳美・盛下敏成
広報:坂下有紀・今西泰赳

第20回 金沢まち・ひとサロンを毎田仁嗣さんの工房で開催しました

金沢らしさとは何かをテーマにしたトークイベント「金沢まち・ひとサロン」が3月30日に加賀友禅作家 毎田仁嗣さんの工房(金沢市本多町)で行われました。

毎田さんは父 毎田健治さんに師事して加賀友禅作家となり、3月26日には第80回現代美術展(石川県美術文化協会などが主催)で美術文化準大賞と同協会会長賞を受賞されました。幾何学的な模様を用いた現代的な意匠が作品の特徴です。

今回の参加者は計15名で、トークイベントに先立って毎田さんの工房を解説頂きながら見学しました。加賀友禅の工程を全て行っているという工房は広く、その中で行われている繊細な作業の一端を見て触れて感じる事が出来ました。

工房に併設されたギャラリーでトークイベントは行われました。毎田さんは加賀友禅について「京友禅が公家を相手に金箔や刺繍などの加飾を用いた着物を作り、その後産業として発展したのに対し、加賀友禅は武家が客だったために加飾が無く、絵画的な模様を職人の手仕事で作ってきた歴史がある」と話されました。その上で「金沢は川や山、海が近くにあり、町の中でも最近まで家には庭があって小さいながら畑で野菜などを作っている人も多かった。そういう身近にある自然に取材して生まれる意匠が加賀友禅の特徴」として、自然環境が金沢らしさに影響を与えているのではないかという見方を示されました。

参加者から金沢の町の変化について意見を求められ、毎田さんは「加賀友禅も今まで時代と共に変化しているが、客の要望や好みが流れを大きく変えることもある」と話され、金沢の町にも同じことがおきている可能性についての議論となりました。